◆生徒の解釈◆
最初は,人の顔や手,足などがあったので,将来の人間の姿を表していて,
未来の人間はゴミのようになってしまうのではないか,という作者の思いを描い
たのかと思った。背景から砂漠のようにも見えたので,砂漠化のことも表してい
るのかとも思った。
顔や足などがバラバラに落ちているので,殺人かな,と思った。中心の顔は
戦いへの思いを表現しているように見える。空が暗くなっているのも何か伝えた
かったのかと思う。
タイトルを聞くまでは,散らかっているから,地球の悲しい未来かと思ったけど,
タイトルを聞いてみると,確かに人が何人か倒れているし,血を吐いているように
も見えたので納得しました。作者は,人が戦いをして,世界が壊れていく様子を描
いたのかな,と思いました。
この絵を見て,人の顔や手,足が見えてきました。じっと見ていると,向かって
左に描かれている四角いものがノートや教科書,楽譜にような物も見えてきたの
で,私の中のタイトルは「学校」になりました。顔の人は音楽に関わっていた人かな?
最初に見たときから「戦争」がテーマだと思った。不気味な青い空と赤い血のよう
な色は,とても気持ち悪かった。ずーっとみていると怖くなってくる。でも,それほど
戦争が怖いものなんだと言われているようだった。
この絵を見たとき,口を開けている人は笑っているけど,どこか悲しんでいるよう
に思った。悩みのない人に見えるけど,心の中はすごく悲しんでいて,心の中が
ぐちゃぐちゃで周りの物にあたっている感じがした。
自分で題名を考えた生徒は「テスト後の自分」や「何年か後の地球」などがあり
ました。
多くの生徒が,最初に自分が思ったり感じたりしたことと,タイトルを聞いた後の
見え方の違いを書いていました。そして,戦争というと,みな「戦争反対」といった
メッセージがあると感じるようです。
(軍人にあこがれており,戦争画を多く描いていた清水登之が,必ずしも戦争反対の
意図でこの作品を描いたとは言い切れません。この知識は,今回生徒には与えてい
ません。)